2021ディスタンスタイムトライアル第2戦

2021年10月30日(土)

写真:板垣洋平

 

一輝が14分58秒23の自己ベスト!

10月30日(土)千歳市青葉公園陸上競技場において、2021ディスタンスタイムトライアル第2戦が行われました。
結果は以下の通りです。

【作.AC北海道】

[男子5000m]
山中一輝 14分58秒23 B組2位
金内健治 15分10秒15 B組6位
澤井 玄 15分11秒54 B組7位
高橋孝弘 15分12秒11 B組8位
田中亮太 15分56秒77 B組25位
島谷 樹 16分01秒79 B組28位
作田 徹 17分08秒98 D組15位
野村隼斗 17分23秒22 C組37位
野村智幸 17分30秒27 D組22位

[女子3000m]
澤井いずみ 9分42秒52 3位

 

一輝、おめでとう!

まさか、一輝がここまで走り続けるとは。
そして5000mで14分台を出すなんて。
誰が思ったでしょう。
いつもボケーっとして、寝ているんだか起きているんだか。
練習に行くぎりぎりまで寝ていて、玄が一輝を叩き起こして。
でもきっとそれが、一輝にとって居心地のよい場所なのでしょう。
そして、そんな一輝のことが大好きなのです。

玄と一輝は同期、大学1年からずっと一緒に走っています。
玄は小学校時代から活躍し、高校も有力校に進みました。
そこで大きなけがを繰り返し、陸上より将来を考え大学に進学。
片や一輝は高校時代、陸上部に所属していたものの、目立つ存在ではありませんでした。
5000mは18分台、長い距離は苦手でした。
そんな二人が北海学園大学で出会い、次第に後輩が育ちました。
一輝はそこで奮起し、5000mで15分44秒02をマーク。
それが彼の大学時代の自己ベストでした。

そして大学卒業後。
3か月ほど経ったある日のこと。
話したいことがあると連絡がありました。
そこでの言葉は、まさかの、

「絶対に頑張るから、作.AC北海道に入りたい」

でした。

就職して彼はすぐに気づいたのでしょう。
これではいけないと。
大学4年間で芽は出なかったけれども、もう一度走りたい。
玄や仲間と離れたくない。
素直にそう思ったのだと思います。
多くが走ることを諦める中、早々に行動に移したことに感極まりました。
実際、卒業後も走り続けているのは奇跡に近いことなのですから。
2年たった今なお、ボケーっとしながら涼しい顔をして毎週末練習にやってくる一輝を愛おしく思います。

 

スタート前の玄と一輝

 

2000m通過が6分02秒、ここで玄が前に出ます。

澤井玄は10月中旬まで股関節に違和感があり、約3週間ウォーキングを行っていました。
立ち直りは早く、10月16日(土)、10月23日(土)ではチーム練習に加わり、復調の兆しをみせていたのですが、
A組で走るほど戻ってはおらず、大事を取って申告タイムを落としました。
しかし、B組は15分切りを狙う選手で犇めいていますが、余裕を持って15分を切るペースでレースを形成できる選手は少ないのです。
そうなると、一輝の15分切りが遠のいてしまう。

「もし誰も(引っ張る選手が)いなかったら、俺が引っ張るから」

スタート前、玄がそう言ってくれて心強かったと一輝から聞きました。

 

3000mの通過が9分03秒、3秒遅れ。

玄はここで離れました。

 

4000m以降は4選手が残りました。

 

ラスト1周、68秒で走らないと15分切りできないので必死です。

 

最後、出し切りましたね!

 

良く頑張った!!

 

一輝、おめでとう!

走り終わった後、一輝から、
「3か月ぶりの自己ベスト」
というタイトルでブログを出して欲しいというリクエストがありました。
それは面白いと思いましたが、冷静に考え、もっと感動的な時にとっておくことにしました。

 

金内健治(15分10秒15)夏場は貧血で苦しかっただろうに、ようやく復調してきたね!

 

澤井玄(15分11秒54)彼らしい積極的なレース展開でした。

 

一輝を引っ張った後は苦しい表情でした。

 

なんとかゴール出来て、安心しました。

 

高橋孝弘(15分12秒11)前半抑え気味でしたが安定した走りでした。

 

年齢を重ね、慎重にペースを刻みます。

 

後半リズムに乗り、ペースアップするのが孝弘のレースです。

 

田中亮太(15分56秒77)

ゴール後、亮太と話しました。
私が、
「みんな仕事で忙しいんだよ、夜遅くても・・・」
と言った途端、亮太の目から涙が溢れだしました。
仕事は朝は7時から夜11時まで。
みんな大変な中、練習しているのですね。
20代、30代の経験が40代、50代を作る。
もうちょっとの辛抱だから。
20年後、きっと亮太は味のある男になっていると思います。

 

練習ではいい走りをしているのに。

 

涙が出てきます。

 

いい男なんですよ。

島谷樹は人情熱く、人に優しい。
亮太の誕生日に新品のスパイクをプレゼントし、
「これで亮太は仕事忙しくても速く走れる」
と大喜びし、樹自身はというと、中古のボロボロのスパイクを安価で購入できたと笑顔で話す。
樹はそんな男なのです。

 

野村隼斗(17分23秒22)

野村隼斗は昨年まで札幌学院大学のエースで活躍した一人です。
1年経って、ようやく走る気になったようです。
そして、このレースより作.AC北海道に加入しました。
皆様どうぞ、宜しくお願い致します。

 

続いては女子3000m、澤井いずみが出場しました!

 

女子3000mスタート!

澤井いずみ選手は、8月21日(土)に釧路市にて開催された北海道選手権、女子5000mに出場。
16分51秒19で優勝しました。
3000mは今季初レースです。

 

旭川龍谷高校の選手が多く出場していました。

 

周回77秒~78秒で刻みます。

 

2位は札幌創成高校の坂本奈穂選手(9分42秒30)全道高校駅伝でも活躍しましたね。

 

そして3番手でゴール、タイムは9分42秒52

いずみちゃんは、スピード練習はほとんど行わず、直前に1kmのインターバルを3本(3分20秒)。
それ以外はハイペースなジョグ中心で大会に挑みました。
ただ、これ以上追い込むと、ケガに結びついてしまうので、慎重に行っています。
この日も後方から徐々に前に、2000m通過は6分28秒。
とても見ごたえのあるレース展開でした。

 

太田尚子さんもオープン参加しました。

 

50代、尊敬します。

 

ゴール後、哀愁漂う澤井玄。

 

ダウンジョグは青葉公園2周(7km/ave.6分30秒)

※レース時、および写真撮影時以外はマスクを着用しております。

 

帰宅途中、みんなで食事をしました。

久しぶりのトラックレースに胸が躍りました。
記録を狙う選手はもちろん、ベテランランナーにとっても楽しいひとときでしたね。
最後になりましたが北海道陸協、道央陸協の皆様、そして関係者の皆様。
大会を開催頂き、ありがとうございました。
今季はこれが最後ですね。
来年度もどうぞ、宜しくお願い致します。

>LIFE with RUNNING 「作.AC」

LIFE with RUNNING 「作.AC」

 この先もずっと、「走り」を楽しみ、「競技」に熱くなり、多くの「仲間」と共に走り続けられる。そしてランニングを通してこそ経験できるランニングスタイル"LIFE with RUNNING"を大切にするチームとして作.ACは活動を続けていきます。

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