福岡国際マラソンが終わって

2019年12月1日(日)

写真:菊地真司(作.AC北海道)

 

応援できる仲間がいることに感謝しています

福岡国際マラソンから早いもので1週間が経とうとしています。

以前は、自分が走らない大会に、わざわざ応援だけのために行くなんて考えられないことでした。

自分のことしか考えられなかったのでしょうね。

ですが、振り返ってみると、私の若い頃のランニング人生は寂しいものでした。

いつも一人で行って、一人で走って、一人で帰る。

あの時、誰かに応援してもらっていたら、写真を撮ってくれていたら、チームメンバーがいたら。

素敵な思い出がたくさんあったでしょう。

彼らも20年、30年後、若くて、やる気があって、走ることが大好きな青年と出会えたら嬉しいですね。

それを思うと、私にとって今が一番、幸せだと思うことができます。

それでは福岡国際マラソンに出場した5名のチームメンバーを紹介したいと思います。

 

阿部雅行

2時間34分12秒

2015年の福岡国際マラソンで2時間31分59秒を記録して以降、アキレス腱炎がなかなか完治しません。

今年も春先からあまり良い状態ではなく、レース1か月前(10月27日)のフードバレーとかちマラソンも1時間13分08秒(ave.3分28秒)。

現状を把握したうえでの今回のレース展開だったと思います。

雅行の5km毎のラップです。

18分15秒-18分08秒-18分21秒-18分10秒-18分01秒-18分31秒-18分24秒-18分25秒-7分57秒

(前半1時間16分55秒、後半1時間17分17秒)

1kmあたり3分40秒(5km/18分20秒)で淡々とラップを刻んでいたことがわかります。

ハーフマラソンの1kmあたりの平均ラップ(3分30秒)の10秒落ち(3分40秒)がフルマラソンペースのおおよその目安となるため、今回の福岡国際マラソンは理想的なタイムと言えるでしょう。

見事でした。

雅行はランニングに関しては、研究熱心で知識も豊富です。

指導力にも長けており毎年、秩父別町で行っている小学生対象のランニング指導、そして昨年は札幌ドームで開催された小学生対象のランニング教室で講師を務めました。

期待通りの行動力、そして何より彼の持ち味である説得力でイベントは大盛況でした。

健治、玄が作.AC北海道に加入したことにより、すっかりベテランの域ですね。

来年も頑張りましょうね。

 

打ち上げでコーヒー牛乳を飲む、お茶目な雅行

 

富山潤司

2時間32分21秒

潤司は今年8月の北海道マラソンで2時間31分41秒、そして、その1か月後(10月6日)の別海パイロットマラソンでは人生初の2時間30分切りを達成しました(2時間28分49秒)。

彼の努力が実を結んだ、素晴らしい一年だったと思います。

しかし、別海パイロットマラソン後、疲労からくる免疫力低下で体調を崩してしまい、ジョグもままならない状況に陥ってしまいました。

それでも潤司は、

「福岡を今年の一番の目標にしていたので結果はどうあれ、最後まで走り切りたい」

と、挑んだのです。

5kmごとのラップです。

17分16秒-17分31秒-17分27秒-17分59秒-17分46秒-18分02秒-18分41秒-19分16秒-8分23秒

(前半1時間14分17秒、後半1時間17分04秒)

いつもなら、後半に強い潤司ですが、やはり練習不足による影響が出ていますね。

しかし、絶好調時に、好記録を出すのはある意味、当然の結果です。

最悪の中での最善を尽くすことで、我慢、忍耐といった、さらに上の精神力を身に付けることが出来るのではないかと思います。

それを思うと、今回の潤司は、今年走ったどの大会よりも素晴らしかったです。

少し休んで、たくさん食べて、一日も早く復活してくださいね。

来年の潤司の活躍を楽しみにしています。

 

潤司、お疲れさまでした!

 

金内健治

2時間29分49秒

2016年9月、秋の学生対抗選手権大会の会場で、

「金内は社会人になってもきっと走り続けるから、作.ACで走らせてくれないか」

と、北翔大学陸上部の重成敏史監督からお声をかけてもらい、すごく嬉しかったことを覚えています。

重成さんは私にとって、指導者の神様のような存在ですから、声をかけてくれたことはもちろん、

私の名前を呼んでくださったことに感激したのです。

2017年に作.AC北海道に加入後、自身の競技はもちろんのこと、北海学園大学陸上部の指導にも熱心でした。

5kmごとのラップです。

17分17秒-17分26秒-17分23秒-17分24秒-17分23秒-17分41秒-18分01秒-18分58秒-8分16秒

(前半1時間13分22秒、後半1時間16分27秒)

レース1か月前から膝のケガ(タナ障害)の痛みで無理を押しての練習でしたが、工夫をしながら12月1日まで調整してきました。

これで安心したでしょう。

健治も大学を卒業して3年。

今年は5000M、ハーフマラソンで自己ベストを出しましたね。

学生時代とは異なり、仕事をしながら走り続け、さらに学生時代と同等以上の結果を残すのは本当に過酷です。

それを励みに、年を増すごとにパワーアップしているのが嬉しいですね。

来年も期待しています。

 

これからも宜しくね、健治コーチ!

 

澤井玄

2時間28分21秒

今年の3月に北海学園大学を卒業し、作.AC北海道に加入しました。

玄とは、彼が大学1年の時からですので丸4年余り、毎日のように顔を合わせています。

ただ、これだけ長く一緒に行動していても、相手の心を読むことは難しいです。

本心に気づくまで相当の時間がかかると、改めて実感しました。

人との深い繋がりをずっと遠ざけていた私にとって、根気強かったと振り返っています。

どれほどの素晴しい練習を提案したとしても、効率の良い走りを指導したとしても、互いの信頼がなければ、その言葉は無に等しいです。

走りだけではない、彼の走りに対する想い、意欲、精神状態、何より「その時を知る」ことを心に留めています。

2017年の春、股関節の手術を受けたくないのは知っていました。

またあの痛みと、リハビリに耐えなければいけない。

股関節が痛くて全く走れず、再び手術を受けなければ走ることはできないと知ったときは、走ることを辞めたいと思ったでしょうね。

ですが、

「一人だったら諦めてもいいと思ったけど、北海学園大学のみんなと離れたくなかったから」

と、2度の手術に耐え、再び走り始めました。

本当に、よくここまで続けてきたなと感心しています。

身近過ぎたせいか、ずっと遠慮がちでしたが、今はもう遠慮はないですね(笑)

当の本人はいつも健気に笑うだけです。

 

大会前日(11月30日)土曜日の朝練で

 

牧野祐季

2時間29分07秒

まさか祐季がここまで走るとはね、というのが率直な気持ちです。

道内有力高校に進んだものの環境に馴染むことができず、結果も鳴かず飛ばずで、気持ちも荒んでいたと思います。

大学入学後も単独行動が目立ち、チームで一番反抗的でした。

しかし、多くの出会いの中で少しずつ気持ちが変化しているのがわかりました。

ここで、今年の北海学園大学陸上部納会誌で書かれた祐季の文章をご紹介したいと思います。

 

5km毎のラップ

17分34秒-17分29秒-17分43秒-17分44秒-17分35秒-17分54秒-17分33秒-18分03秒-7分32秒

(前半1時間14分25秒、後半1時間14分42秒)

北海学園大学陸上部始まって以来の国際大会出場です。

走れる実力があっても、レースで結果を残すことは難しいもの。

最後の2.195kmに彼の想いが詰まっています。

良かったね、祐季。

彼の何が変わったかというと、それはやはり、素直になったところでしょうか。

最後の最後で胸を張れる走りができたことを嬉しく思います。

 

手を振る祐季、成長したね

ここからは、大会前日から当日の写真です。

大濠公園での様子からご覧くださいませ。

 

スタート前日の大濠公園

 

ゆっこ、応援ありがとう!

 

トップ選手の走り

 

カッコよかったです

 

6km地点での祐季

 

29km地点の健治

 

ゴール後のチームメンバー

 

作.AC北海道の要、菊地マネージャー、そして道内トップでゴールした札幌学院大学の野村隼斗選手(59位/2時間23分34秒)

 

写真を撮る前に

 

レース後の打ち上げで

週末、寒くなりそうですが、風邪などひかぬよう。

マスク、うがい、手洗いを忘れずに行いたいと思います。

最後になりましたが、福岡国際マラソン出場に際し、たくさんの応援を頂きました。

本当にありがとうございます。

週末の練習も頑張りましょうね。

それでは、また。

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